Kotlinでカリー化を表現する

おはこんばんわ。この記事はきらぴかAdvent Calendarの2日目になります。

この記事ではKotlinでカリー化を実装する方法について解説します。カリー化の細かい定義には触れません。詳しい説明は https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%BC%E5%8C%96 を参照して下さい。

さっそくコードから

Kotlinで汎用的なカリー化のコードをどのように書けば良いのだろうと? 調べていたらとても良いコードがありました。 ここでは3つの引数を取る関数をカリー化する例を紹介します。

fun <P1, P2, P3, R> ((P1, P2, P3) -> R).curried(): (P1) -> (P2) -> (P3) -> R {
	return { p1: P1 -> { p2: P2 -> { p3: P3 -> this(p1, p2, p3) } } }
}

(ここから一部抜粋 :pray: : https://github.com/MarioAriasC/funKTionale/blob/master/funktionale-currying/src/main/kotlin/org/funktionale/currying/namespace.kt)

このコードは3つの引数取る関数((P1, P2, P3) -> R)があり、それを (P1) -> (P2) -> (P3) -> Rに変換するものになります。たったこれだけで引数を3つ取る関数(Function3)から1つの引数取る関数(Function1)のチェインに変換しています。

コードの説明

最初にこのコードを見たときに返り値の (P1) -> (P2) -> (P3) -> R ってなんだろう? と思いました。 これは実装の動作で説明すると

fun hoge(a: Int, b: String, c: Float) : String {
	return a.toString() + b + c.toString()
}

val a1 = ::hoge.curried() // 関数 (P1) -> (P2) -> (P3) -> Rに変換
val a2 = a1(10) // (P1)を適用し、関数(P2) -> (P3) -> Rに変換
val a3 = a2("test") // (P2)を適用し、関数(P3) -> Rに変換
val result = a3(1f) // (P3)を適用し、値Rに変換

となります。分かりやすさのために括弧をつけてあげると (P1) -> ((P2) -> ((P3) -> R))となり 、Function1関数が連続であると評価されるので、複数の引数を取る関数を1つの引数を取る関数に変換することが出来ます。

まとめ

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