Kotlin: RxJava -> Coroutineへの置き換えに使えるMigration.ktの紹介

Kotlin Coroutineには Migration.kt が用意されており、RxJavaからCoroutineへの置き換えを手伝ってくれます。この記事では、どのように使うかを説明します。


例として、次のRxJavaを使ったクラスがあるとします。

import io.reactivex.Observable

class TestRepository {
  fun getUser(): Observable<User> {
    ...
  }
}

これは、次のように使うことが出来ます。

val disposble = repository.getUser()
  .subscribeOn(Schedulers.io())
  .subscribe(
    { println(it) },
    { println(it) }
  )
...

このコードを、Coroutineに置き換えていきます。

まず、TestRepositoryクラスのRxJava部分をCoroutineのFlowにします。

import kotlinx.coroutines.flow.Flow

private class TestRepository {
  fun getUser(): Flow<User> {
    ...
  }
}

そうすると、使っている側のコードでコンパイルエラーになります。なぜなら、Flow自体には、subscribeOnなどの関数が直接実装されていないためです。

しかし、Flowには拡張関数として、subscribeOnなどの関数が定義されています。なので、IDEの自動補完を使いimportすることで、一部、コンパイルエラーを解消することが出来ます。

import kotlinx.coroutines.flow.Flow
import kotlinx.coroutines.flow.subscribe
import kotlinx.coroutines.flow.subscribeOn

val disposble = repository.getUser()
  .subscribeOn(Schedulers.io())
  .subscribe(
    { println(it) },
    { println(it) }
  )

これで、置き換え完了かというと、そうではありません。実はsubscribeOnなどの関数は定義されてはいるものの、実際には使うことは出来ません。

では、何が嬉しいかというと、subscribeOn関数は、次のようなエラーメッセージを出力します。

Flowへの置き換えのヒントメッセージを出力してくれます。この場合だと、flowOnを使うことを提案しています。 subscribe拡張関数も同様です。

この拡張関数を使うことで、RxJava -> Coroutineへの置き換えをいい感じに出来ます。

備考

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